いがぐり史料館

大きな声にかき消されてしまった本当の歴史、真実への探究にご利用ください。主に幕末史に関する史料を掲載していきたいとおもってます。

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藤原の戦

藤原の戦

 六月二十五日斥候帰り報じていわく、敵兵鬼怒川の両岸に沿うて両道進み来り先鋒すでに二十丁許の処に在りと、我が軍部署を定めてこれを待つ、西軍次第に進み来り我が陣に迫り血戦方さに酷なり、敵は衆を頼み交る々々進み戦い正午に至るも勝敗いまだに決せず、草風隊および第二大隊の一部は奮闘最も努め、草風隊長村上求馬これに死す、時に副総督山川大蔵馬を馳せて至り叱咤衆を励ます、此岸本道の西軍ついに大に敗れ先を争うて走る、我が軍追撃す。
 一方彼岸の西兵に対しては我が兵河を渡りて猛撃したれば、敵狼狽し且つ本道の我が兵に退路を絶たるゝの恐あるをもってこれまた遁逃し水に溺れ死するもの多し、我が軍これを追い午後三時頃凱旋す、後に聞けば敵は肥前兵にして戦場に十四五の屍体を残し、大砲三門その他多数の兵器弾薬雑品を委棄し、大に困惑して今市方面に退去せりと云う、我が軍の死者村上求馬の外その隊士一人、負傷者は我が藩士原勝美、旧幕兵十四人なり、戦捷を若松に報じたるにより、我が公より急使をもって軍に金五百両を賜い、また特攻ある滝川充太郎、浅田鱗之助、大村卓司、鈴木弥七郎等に物を賜い、村上求馬の死を悼み追賞す。

{右の戦に関し藤原御用所(御用所とは家老に随従して普通軍務以外の事を執る屬使の役所なり、山倉大蔵いまだ家老たらざれども南口の副総督たるにより殊にその部下に御用所役人を置きたるものなるべしと)より若松御用所へ報告したる戦報あり『以手紙申述候一作二十五日大原対接戦之次第は不取敢早々申遣置候処一旦追沸一軒家迄追討致候処援兵鍋島兵六七百人後詰致小佐越川向より大砲四門にて打懸宇都宮勢土州勢左之山より厳敷発砲致候に付不止得引取候処追々に付入終に大原宿中へ放火致候処藤原より草風隊別伝習隊為応援被越味方大に気を得大原宿先迄追拂藤原迄引揚に相成候処作二十六日第十二時下瀧村賊徒百人程川端胸壁へ大小砲打懸追々多人数に相成頻りに防戦に及候処第二時半大原道より賊三百人程襲来草風隊第二大隊にて奮発厳敷攻戦に及味方は胸壁中にて打合賊は手を〇追々胸壁下に詰寄候処第二大隊頭滝川充太郎並頭取浅田鱗之助等始め十五六人胸壁中より躍出短兵にて及接戦味方追々進撃終に賊兵大敗軍短兵にて七人其余鉄砲にて十七八人打取十丁程追討又々元之胸壁中へ引取居候川向は賊も追々逃去総敗軍に相成候処昨日高原迄引上け居候別伝習隊為応援駈着直様追討致軽く引上け小原に在陣罷在候敵方死傷小佐越方にて三十人計高得にて十三人内一人宇都宮家老之由緒川急流へ転落溺死致候者無算短兵にて首級六ッ藤原本陣前へ梟首致分捕之品々別紙之通り有之誠に以て大勝利愉快無限儀に候味方之死傷は是又別紙之通に候猶又吉左右早々遣にて可有之此段可及御通達旨被仰付如此に御座候
 六月二十七日 藤原御用所
 若松御用所

生捕は肥州香川杢兵衛組兄子組(儘)古賀儀士と申者に候由
獄門之首生捕之小者に為見候処肥前士官一人は足軽其余不存由申候事
 別紙
分捕之品々
一 大砲 一門
  内一門四斤 一門山砲
一 木砲 一門
一 元込筒 二挺
一 弾薬 六棹
  但銅ハトロン
鍋島藤兵衛組玉薬と一棹は三上庄九郎組と有候
一 ミニー筒 五挺
一 筒大長持 舶来一棹
肥前香島伝之亟古川十郎左衛門と札有候
一 弾薬 二棹 大長持
一 旗 二本
一 中長持 三棹
  中二棹銅ハトロン元込玉
一 鎗 壹筋
一 〇〇〇 二ツ
外に
一 生捕
但壹人は引前と袖印付仕度は士分之儀に相見へ候へ共一向無言にて不相分申候尤少々手負罷在候
壹人は五ッ時比来候処小荷駄方小者と小机有之候

右之外川向にて分捕之品数多有之候へ共いまだ運送に不相成り候
 味方死傷人別
討死 草風隊頭村上求馬
手負 軍目原勝美
討死 草風隊須藤久三郎
手負 深田寅之助
同  田口内匠
 補修者云村上求馬は旧幕府にて相当の職(使番か)に在りしもの、原は会津人なり。}


 藤原の戦捷以来敵来攻せず一軍無聊に苦む。
 





卷四 総野の戦  会津戊辰戦史1




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  1. 2013/01/16(水) 09:49:20|
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